[[📒Productivityを上げるために大切な100のこと]] No90. 🥉 ---- しっかり設計されたコード、しっかりとした本。それらを目にしたときこう思う人がほとんどだろう。『自分には書けそうにない』と。 ## 誰しも最初は無からのスタートだった 素晴らしいコードもはじめはリポジトリすら存在しない。数百ページに及ぶ本でさえはじめは白紙だ。『それは当たり前だろう』と思うかもしれない。『だから、貴方も書いてみては?』と問う。『私にはそのようにまとまったモノは書けない』と聞き飽きたフレーズを耳にする。 しかし、ここには大きな誤解がある。==初めから優れた設計・構成で書かれたコードや本など、ほとんど存在しないのだ==ということをほとんどの人は知らない。そして、==それを知っているのは、実際にそのようなコードや本を書いたことのある人だけだろう==。 ## 書けるところから書く 最初からかしこまって書く必要はない。はじめは書けるところから書けばいいのだ。書き始めてみると、案外気分が乗ってきて予想以上に筆が進むことも多い。[[📗一気にではなく少しずつやる]]ことを勧めるのと同じ理由だ。 コードであれば、main関数に数百行のコードを書いて動くことを楽しみところからでいい。そもそも==良質な設計というのは、一度その設計を用いてシステムを開発し、メリットとデメリットの双方に対して自分で納得・理解したうえで、はじめて、書き始めのときから有効活用できるようになるもの==だ。 だから、**愚直なコードを書いて、気に入らない部分や改善したい部分を都度リファクタリングしていけばいい**。末には原型が留めなくなり、気が付くと『とある設計パターン』にマッチして、『なるほど。だからこの設計パターンは有名なんだな』と納得できるようになる。これは[[車輪の再発明]]かもしれないが、成長に必要なフェーズだと思っている。 本も同じだ。最初から魅力的な[[アウトライン]]が決まるに越したことはないが、本を書いたことのない人にそれは無理難題だろう。**まずは、箇条書きで思ったこと・感じたこと・書きたいことなどを殴り書きしていけばいい**。[[Zettelkasten]]のように短い文章をいくつも書き、それらにタイトルをつけていってもいい。 そして、ある程度それらが集まったら、既にあるものの組み合わせでコンテンツを構築することができる。発散した情報を収束されるプロセスは[[アウトライナー]]といったツールを使ったり、[[LYT]]や[[Evergreen Notes]]の概念が参考になる。 頭の中に閉じこもらず、コードも文章も書けるところから書いていくことが大切だ。