[[📒Productivityを上げるために大切な100のこと]] No14. 🥈 ---- 『自分は何にどれだけ時間を使っているか』 計測を試みたことのある人は多いのではないか。しかし、ほとんどの人は習慣化する前にやめてしまう。『工数を計測してもあまり意味はない。むしろその時間や手間を別のことに充てた方が有意義だ』という気付きを残して。 ## 計測の目的 **そもそも計測が続かないのはそれがもたらすメリットを誤解しているから**だと思っている。よく言われるのは『過去を分析し、未来に活かすため計測する』のだと。たしかにそれは1つのメリットなのかもしれない。しかし、5年以上計測を続けてきた私からすると==最大のメリットはそこではない。== **計測は『過去』のためでも『未来』のためでもない。まさに『今』のためだけに計測をする。** これが私の考える最大のメリットだ。これはどういうことか。このあと3つのメリットを紹介していこう。 ## 計測ツールについて 計測の仕方によってメリットも異なる。以下の要件を満たす計測ツールを使う前提の話とさせてほしい。 - PC/スマートフォンなど、どこでも計測可能であること - 計測開始すると『タスク名』と『カウントアップタイマー』が表示されること - 2つ以上のタスクを同時に計測**できない**こと これらの要件を満たす個人的なオススメツールは[[Toggl]]だ。私の場合は[[Toggl]]のAPIと連携した独自ツール[[🧊Togowl]]を使って計測している。[[📗習慣タスクの実行にタスク管理ツールを使う]]でも紹介したものだ。 ![[Pasted image 20210602145011.png]] 上記は今開いた[[🧊Togowl]]の画面だ。[[📒Productivityを上げるために大切な100のこと]]というタスクを開始して45分近く経っている。 ## 3つのメリット ここからは3つのメリットを紹介する。 ### 作業にとりかかるハードルが下がる 気が重いタスクほどなかなか着手する気がしない..。これは抗うことのできない難しい問題だ。一方、『気が重いタスクの計測を開始する』ことならばできるのではないだろうか。 一度計測を開始すれば、タスク名とその作業時間がカウントアップされていく。少なくとも何もしないときよりは、『タスクに着手しなければ…』という気持ちが沸いてくるだろう。そして着手しはじめてみると、思いのほか集中できる自分に気づくはずだ。続けてみると、計測を始めることで頭が完全に切り替わる心地よさすら感じられるだろう。 これは[[📗一気にではなく少しずつやる]]で紹介した『とりあえず3分着手する』を助長する方法の1つでもある。 ### 脱線の防止 『なんとなく仕事をしていたら、ふと気になることがあって気がついたら別のことをしていた…』。『メールや[[Slack]]で返信すべき内容を受信し、やっていたことを中途半端に放り出してしまった…』。このようなことがあると思う。これを脱線と呼ぶ。 計測には脱線を抑止する効果がある。なぜなら、**==自らの意志で==今何をやっているかを表明しているから**だ。特に目に見える位置でカウントアップされていくようなツールを使っていれば、その暗示効果はより強力なものとなる。 気になることや割り込みが入った場合はメモをして、あとで対応しよう。GTDでタスクを管理するのが個人的にはオススメだ。 ### マルチタスクの防止 [[マルチタスクは効率が悪い]]と言われている。それでも人はマルチタスクの幻想に囚われ続けている。計測はこの悪夢から解放されるために有効な手段でもある。なぜなら **『2つ以上のことを計測するのは難しい』** からだ。 本当に5秒や10秒で終わるものであれば、計測しながら対応してもいいだろう。しかし、1分以上かかる可能性がある場合は、今の作業に対する計測を止めて、割り込みで入ったタスクを計測すべきだ。 こうして作業の切り替え時に計測の切り替えを強要すれば、効率的に複数のタスクを並行で実施できる。切り替えの数秒が手間と考える人もいるだろうが、**その数秒に投資する余裕すらないのであれば良い仕事ができるわけない**のだ。見方を変えれば、これは**今の自分にどれだけ精神的余裕があるかの指標にもなる。** ## 今のために 『自分は何にどれだけ時間を使っているか』を計測することは面倒だ。それは間違いない。ただ、『誰かに言われたから』『工数を見積もるため』ではなく、==『今、この瞬間にはじめるタスクを充実させるため』==と考えてみてほしい。1週間もしない内にタスクの進捗が目に見えて良くなるだろうから..。 ## 2025/11/18 追記 今だと[[🦉Silhouette]]を使って[[Obsidian]]で時間計測している。